6e932b98.JPGこれが今年最後の建築模型になります。クライアントは地元の大工(だいく)さん。

【お客さんにきちんと形を知って欲しい】
と言う理由から模型製作依頼されました。


普通は完成予想図、図面で、一面一面別々な絵を見て、頭の中で一つの建物にすると言う作業を行い、打ち合わせを行っています。しかし、まだ見たことの無い家を想像するというのはとても大変な事で、私達プロでも勘違いして認識している事があります。
客様の中には、図面で理解しているつもりでいた方が

【あれ?バルコニーって凹んでいたの?】
と、模型を見てはじめて気がつく方もいらっしゃいます。はじめて家を建てるのですからこれが普通です。最初から図面を見て、すべて理解できる客さんの方がちょっと異常というか、恐ろしい(笑)

【多分理解しているだろう?】
と言った専門サイドの勝手な思い込みで話を進めてしまい実物を作ってから

【あれ?なんか違うぞ?といった食い違いは最悪】
模型を作る事でそれを回避できたり、形をはっきりさせた事でお互いの納得のいくものを話し合えるところも模型のメリットかな?
だから(有)サンダルでは

【精巧で高級な模型は作りません】
皆で切ったり、貼ったり、書いたり、時には子供のおもちゃになったり、模型を使って試行錯誤してもらうのが目的ですから。

【住宅の模型は完成した時から物事がはじまる】と考えています。
模型を使って価値観の共有を行い、模型がぼろぼろになった頃、本当に目指す住まいの形がお客様と設計や営業の方の間に生まれている事を願っているからです。
今回の依頼者である大工さんは

【お客さんの立場でモノを伝える】努力をしている。
見落としやすいけど、落としてしまうと見つけにくいココロですよね。